アスパラガスのたっぷり胡麻煮

■煮物を極める(7)

 煮物のひとつに、直煮(じかに、直炊き)という手法があります。「下ゆでをせず、具材を直接煮汁に入れて煮ることです」と日本料理研究家の斉藤辰夫さん。

 今回は出盛りのグリーンアスパラガスを使った「たっぷりゴマ煮」。コクがありながら、アスパラの香りやしゃきっとした食感が残る逸品。おかずにぴったりです。インゲンやキヌサヤを使っても構いません。

 鍋にだしと調味料を加えてから火をつけます。バターが苦手なら、オリーブオイルを加えてコクをだす方法も。「煮るのは2、3分が目安ですが、歯ごたえを残したいので、完全に火が通る少し手前で火を止めてください」と斉藤さん。煮ている時に出る泡はゴマのうまみなので、のぞく必要はありません。熱々でも、冷ましてもおいしくいただけます。

 太めのアスパラ4本は硬い部分の皮をむき、細長い乱切りにします。

 鍋にだし汁100cc、バター10グラム、砂糖大さじ1、白すりゴマ大さじ4、薄口、濃い口しょうゆ各大さじ半分をあわせて火にかけます。アスパラを加えて2、3分煮て火を通します。容器にあけて冷まします。(作りやすい分量)